東京エレクトロン株式会社

「社員は価値創出の源泉」― だからこそ、リラックスできる食堂にアートを

2026.04.06

世界トップシェアを誇る半導体製造装置メーカー、東京エレクトロン。「社員は価値創出の源泉」と社長が日頃から語る同社では、世界を舞台に活躍する多忙な社員が、ふと肩の力を抜き、心身ともにリラックスできる場所として社内食堂「Solaé 」が生まれました。

日々の業務から少し離れ、コミュニケーションや発想が自然と生まれる「第3の場所」としての空間づくりが進められる中で、「テクノロジー × アート」と言うコンセプトのもと、「Solaé 」にアート作品をレンタルで導入いただいています。そこには、どのような思いと狙いが込められているのでしょうか。

(上記作品:東田理恵子/ (左から)「日々 Daily」、「話し合い Conference」、「同志 Comrade」、「歓喜 Delight」 )

Q1|社員が自然につながる「第三の場所」として生まれた食堂

――社内食堂「Solae」ができた経緯と、アート導入の背景を教えてください。

「当初、この赤坂本社には社員食堂がなく、社員が手頃な価格で食事をとれる環境がありませんでした。そこで、食事の場としてだけでなく、気軽に打ち合わせをしたり、気分転換をしたり、コミュニケーションや新しい発想が生まれる「第三の場所」として、この食堂をつくりました。

ランチタイムは業務時間(第一の時間)でもプライベート(第二の時間)でもない、社員同士がゆるやかにつながり、感性を刺激し合う「第三の時間」です。

また、社員の心身の健康維持や回復の場としても重要な役割を担っています。朝食や夕食、サラダバーの提供などを通じて忙しい社員の健康面をサポートしながら、開放的なロケーションでリフレッシュできる、その「第三の時間」をより豊かで楽しめるものにするために、アートを取り入れました。

(作品:Aira /「flower」 )
(作品:Aira /「flower」 )

インタビューに応じてくださった東京エレクトロンの井上様@「Solaé 」

Q2|多様な表現と継続性を実現するパートナー選定

――The Chain Museumを選ばれた理由を教えてください。

「第三の時間をより豊かにするためにアートを取り入れたいと考え、さまざまなサービスを検討しました。作品購入を前提とした提案もありましたが、同じ作品を長く飾り続けるだけでなく、時代性や多様性を感じられる形にしたいという思いがありました。

その点、The Chain Museumさんは、定期的に新しい作品をサブスクリプション形式で展示できることや、「ArtSticker」を通じて多様なアーティストの作品に気軽に触れられる仕組みは大きな魅力でした。

また、サービス基盤の安心感や、以前からのつながりも後押しとなりました。また、「テクノロジー × アート」という少し難しいテーマに対しても、毎回素敵な作品をご提案いただけるのがありがたいですね。アートがあるだけで空間の印象は大きく変わると感じています。」

(作品:NUM /「Mosaic of Emotion」、「Neptune」)
(作品:NUM /「Mosaic of Emotion」、「Neptune」)

Q3|テクノロジーと感性が交わることで生まれる創造性

――なぜ「テクノロジー × アート」というテーマにされたのでしょうか。

「東京エレクトロングループは半導体製造装置業界のリーディングカンパニーで、技術力と人材力が強みです。多くの社員が日々サイエンスやテクノロジーに触れ、探求を続けています。

一方で、アートもまた「答えのない世界」であり、多様な見方や新しい視点を与えてくれる存在です。両者の相乗効果によって、創造性やワクワクする感覚を引き出せるのではないかと考え、「テクノロジー(サイエンス)× アート」というコンセプトにしました。

特に論理的思考が求められるエンジニアにとって、正解のないアートに触れることは視点の転換につながります。そこからビジネスのヒントや新たな発想につながれば良いなと思っています。」

Q4|拠点を越えて日常に溶け込むアートの価値

――サブスクリプション形式での展示や、赤坂本社に加えて府中事業所での展開について、どのように感じていますか。

「その時代の空気感を作品を通して取り込める点が、入れ替え展示の魅力です。同じ作品を展示し続けるよりも、新鮮さや発見が生まれます。例えばコロナ禍には明るい印象の作品を選び、現在はスポーツ協賛と関連するテーマの作品を取り入れるなど、社会状況や企業活動をさりげなく表現できています。

赤坂本社で展示したアート作品は、府中事業所の食堂にも展開していただいてます。府中でも、社員が「第三の時間」の場として心地よく過ごせる環境づくりを意識しており、アート展示についても役員の理解のもと継続しています。

会議用ブースの設置によって展示が難しくなる可能性もありましたが、最終的にはアートを残す判断となりました。大きな変化ではなくとも、なくなると寂しさや、心の潤いがなくなってしまうなど、アート作品は、日常に自然と溶け込んだ存在になっています。」

(作品:SILO3 /(左から) 「Transient original」、「Transient  恒星」、「Transient 宙」、「Transient  無題」、「Transient 無題」)
(作品:SILO3 /(左から) 「Transient original」、「Transient  恒星」、「Transient 宙」、「Transient  無題」、「Transient 無題」)

「Solaé 」(赤坂本社)での展示後、府中に運び、府中事業所の食堂にも同作品を展示している。

Q5|アートを媒介に広がる対話と気づき

――アーティストを招いたトークイベントについて教えてください。

「ダイバーシティ&インクルージョンの取り組みの一環として、ジェネレーションという切り口からトークイベントをThe Chain Museumさんと開催しました。中学生のアーティストご本人に、作品の背景や想いを直接語っていただきました。

AIを活用してスポーツに関連する作品を制作されているというお話から、自分たちのテクノロジーがさまざまな世代の「やりたい」を支えていることを実感できました。約50名が参加し、非常に有意義な場となりました。

アートや作家の言葉を通して伝えられることで、参加者も自然に受け止めやすくなります。単にアートを展示するだけではなく、アーティストご本人に直接ご説明いただくことで、作品への理解もより深まりました。」

(作品:壱川製作所 / (左から)「放物線」、「疾風」、「陸上女子」、「軌跡」)
(作品:壱川製作所 / (左から)「放物線」、「疾風」、「陸上女子」、「軌跡」)

中学生のアーティストをお招きして、トークイベントも開催した。

Q6|空間を活性化し、企業文化を静かに体現するアート

――アート導入を迷っている企業に向けて、メッセージをお願いします。

社員に定期的な刺激や新しい視点をもたらせることが、アートの大きな価値だと感じています。アートは弊社の「第三の時間」をつくるうえで重要な役割を担い、場の雰囲気を変え、空間そのものを穏やかに活性化してくれる存在でもあります。

精神面や思考にも働きかけ、ゆとりや余白を生み出してくれる。日々ロジカルな思考に集中するビジネス環境だからこそ、ふと視点を変えるきっかけがあることは重要です。壁に飾られた作品を見るだけでも、気分転換や新しい発想につながる可能性があります。

「社員は価値創出の源泉」というメッセージを、言葉だけでなく空間として体現できる。それこそが、アートを取り入れる最大の意義だと考えています。アートを通じて企業の価値観や想いを、日常の中で優しく伝えていける点がとても魅力的だと思います。」

東京エレクトロン株式会社 井上典江様
東京エレクトロン株式会社 井上典江様

導入企業様のインタビュー

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